薄紙は、オフセット印刷店が日常的に扱う100~350 g/m²の用紙とは異なる挙動を示します。シートは吸着ヘッドの下でたわみ、排紙部でカールし、板紙では普通と感じる速度で見当がずれます。薄紙に対応するために印刷機に新しい部品が必要になることはほとんどありません。必要なのは、前のジョブに合わせるのではなく、用紙に合わせて給紙装置、紙積み、環境を整えることです。
以下の調整は、薄手のオフセット用紙(通常40~70 g/m²の範囲)を使った枚葉印刷の現場から得たもので、それぞれ数分で済み、コストはかかりません。

紙積みを均一に揃える
薄紙は厚紙のように叩いて揃えることはできません。紙積みは均一に扱い、平らに保つ必要があり、揃えた部分は近接させ、同じ間隔で配置します。不均一な揃え方は、後になって折れ目のあるシートや、給紙装置に正しく収まらない紙積みとして現れます。
ジョブがすでに機械で待機している場合は、後端だけを揃えます。グリッパー側の端は平らなまま触らずにおき、吸着ヘッドが最上紙をきれいに持ち上げられるようにします。グリッパー端が平らであることが、最初の印刷から安定した給紙リズムを保つ鍵です。
給紙設定を軽くする
圧力足は厚紙の場合より低く設定します。通常約5 mmで、最上紙を引きずらずに紙積みを保持するのに十分です。送り車輪は、シートが下を通過するときにちょうど回転する程度まで緩めます。過剰な車輪圧はシートをテープに押し付け、抵抗を加え、後にジャムや見当ずれにつながるカールを引き起こします。
グリッパー端のほこりを除去する
薄紙はグリッパー端、まさに光学センサーがシートを読み取る位置で、ほこりやコーティング粒子を発生させます。敏感な検出機能を備えた印刷機(KBAや小森の機械など)では、このほこりの膜が誤った二枚検知停止を引き起こし、原因不明の停止が発生します。シフトごとに1回、その領域を拭きます。薄紙ではセンサーが板紙より厳しく作動するため、レンズの汚れはここではより多くの生産時間を損ないます。
環境を紙の保管場所に合わせる
印刷開始前に、印刷室の温度と湿度を紙の保管場所に合わせます。薄紙は湿気を素早く吸収し、その結果、波打ちエッジ、シート全体の収縮、紙積みが下がるにつれて移動する見当が生じます。エアコンや加湿器が明確な解決策です。どちらもない場合は、床に水をまき、数時間紙を風通しすることで、用紙の給紙と印刷が改善されます。
少し速めに運転する
薄紙はやや高速で運転した方がうまくいくことがよくあります。排紙と給紙システムがより滑らかなリズムに落ち着き、シートがグリッパー間にぶら下がってたわんだりばたついたりする時間が短くなります。目安として、毎時10,000枚の能力を持つ印刷機では、薄紙は毎時約6,500枚で運転します。毎時15,000枚の機械では、9,500枚が適切な設定です。これをはるかに超えると、紙積みが跳ね始めます。
見当を早めに確認する
最初の数百枚印刷後にシートを抜き取り、ガイド端だけでなく四隅すべてで見当を確認します。薄紙は運転が温まるにつれて伸びたりずれたりするため、開始時の小さな修正は再印刷よりもはるかに低コストです。可能な限りジョブ全体で同じ紙のロットを使用します。ロットが変わると、厚さと含水率の両方が変化する可能性があります。
これらの手順はオペレーターに大きな負担をかけません。効果は、薄紙を独自の設定を持つ独自の材料として扱い、その設定を運転中維持することから生まれます。