ベタ面が部分的に淡く印刷される現象は、枚葉印刷機でしばしば見られる厄介なトラブルの一つです。多くの現場ではまず印刷圧を上げますが、それで変化がなければ、より良い紙に切り替える対応になります。紙の変更はたいてい効果がありますが、コストが上がり納期も後ろにずれます。製造現場での二つの事例は、工程を調整することで同じ結果が得られることを示しています。

症状と一般的な対応

ベタ面のムラは、インキ皮膜が一部で不足し、別の部分では厚く見える、くすんだ不均一な面として現れます。単色の広い面積で最も頻繁に発生し、レイアウトのインキ量が増えるほど悪化します。シリンダー圧を上げることが効くのは、原因がパッキングの低い部分にある場合だけです。原因がインキの転移や紙の表面にある場合、圧を上げても網点が歪み、ブランケットが摩耗するだけです。

事例1:2色を重ねて作る青のベタ

最初の事例は、100パーセントのシアンのベタに30から50パーセントのマゼンタの網点を重ねて作る青のベタです。表面の粗い用紙では、マゼンタの網点はほぼ完全に転移した一方、シアンのベタはインキのおよそ半分しか転移しませんでした。この組み合わせに合わせて刷り順とインキの値を再設定すると、青は均一に印刷され、目に見えるムラなく、より安価な用紙で作業を完了できました。

事例2:150 g/m²(坪量)オフセット紙へのシアンのベタ

二つ目の事例は、150 g/m²(坪量)のオフセット紙に大きなシアンのベタを印刷した書籍のカバーです。コート紙では同じ版が問題なく印刷できました。オフセット紙ではシアンがムラになり、圧を上げても違いはありませんでした。紙の表面が粗く、インキとのなじみが悪かったためです。シアンが2色目のユニットにあったため、後続のブランケットがシートに接する前にインキが定着しておらず、その一部がブランケットに戻されていました。この戻り転移が、ベタ面を淡く見せていた原因です。

刷り順とタックの調整

4色機の標準的な刷り順はブラック、シアン、マゼンタ、イエローであり、マゼンタの網点はウェットなシアンのベタの上に乗ります。厚いインキ皮膜へのウェットオンウェットの重ね刷りは転移が不良になります。マゼンタのタックを下げ、シアンのタックを上げるのが戻り転移に対する定石の対策ですが、この作業では問題を解決できませんでした。輸入インキはやや良い結果でしたが、シートを承認できるほどではありませんでした。

1色だけで印刷して原因を確認する

1回のテストで決着しました。他のユニットを圧から外し、シアンだけで印刷しました。そのベタはシート全体で滑らかに仕上がりました。印刷機、ブランケット、インキに問題はありませんでした。問題は、インキを保持できない紙の上に、刷り順がウェットな皮膜を重ねていく点にありました。

シアンの版を最終ユニットに移すとムラは解消しました。マゼンタの網点が先に乗り、シアンのベタが最後に印刷され、最も厚い皮膜が下ではなく上になった状態でシートが印刷機を出ます。

この教訓は他の作業にも当てはまります。ベタにムラが出たら、まず紙が受け入れられるインキ量を確認し、次にその色が刷り順のどこにあるかを見ます。圧の調整は最後に手を付ける項目です。