印刷の色が薄く見える理由:プリプレス(製版)のミスと対策
豊かで彩度の高い色を期待してデータを印刷会社に送ったのに、仕上がりは平板で色が薄い。刷り機が原因にされがちですが、実際の原因はその前段のプリプレス(製版)にあることが少なくありません。製版のミスは、一枚も刷らないうちに網点の大きさと画像濃度を静かに変えてしまい、気づいたときにはすでに本番印刷が始まっています。
製版のミスが色を変える仕組み
フィルム時代、刷版は写真フィルムを通して露光していました。フィルムの乳剤面を刷版に直接密着させる必要がありました。乳剤面が逆を向くと、透明なフィルムベースが画像と刷版の間に挟まり、露光時に細かい網点や線、文字の輪郭で光が散乱します。すると刷版にはより小さな網点が低い濃度で残り、印刷結果は目に見えて薄くなりました。典型的な失敗例はこうです。4色の案件で、20パーセントのベタ青スクリーンが明らかに淡く印刷され、用紙全体が原本より青不足になりました。修正方法は、刷版上のベタ文字と線画を修正液で消し、ベタスクリーン部分を見当を合わせて再印刷するというもので、これで色は原本に近い状態に戻りました。
コンピューター・トゥ・プレート(CTP)のワークフローは、フィルムとその乳剤の問題を完全に取り除きました。ただし原理は残ります。刷版の画像面は正しい向きを向き、刷版上の網点はデータと一致していなければなりません。それでも刷版は誤って露光、現像、取り扱いされることがあり、症状は同じです。淡いスクリーン、弱い色、甘いディテールです。
網点を目で読む
網点は印刷の色を構成する基本要素です。50パーセントのスクリーンとは、網点と白い隙間がそれぞれ面積の半分を占める状態です。網点率は、向かい合う2つの網点の隙間を見て推定できます。同じ大きさの網点が3つ隙間に入れば約10パーセントです。2つなら20パーセント、1つと4分の1なら40パーセント、1つなら50パーセントです。50パーセントを超える場合は、考え方を逆にして白い隙間を数えます。パターンは対称的で、60パーセントのスクリーンは、網点と隙間を入れ替えた40パーセントのスクリーンと同じ構造です。
この技能が重要なのは、誤って作られた刷版が目に見えて小さな網点を生むからです。ルーペと呼ばれる拡大鏡で刷版や最初の試し刷りを確認すれば、本番を無駄にする前に問題を発見できます。
発注者が確認すべきこと
仕上がりが予想より薄い場合は、印刷会社に3つ質問してください。刷版は作り直したか、検証したか。濃度計でインキ濃度はいくつか。カラープロファイルにはどの程度のドットゲインが組み込まれているか。専門の印刷会社は試し刷りと校正(プルーフ)を見せ、言い争うのではなく問題を修正します。
発注者側も現実的な期待を持つことが大切です。20パーセントのベタスクリーンは、明るいモニターで見るより常に淡く印刷されます。紙がインキを吸収し、スクリーンは転写の過程でわずかに濃度を失うからです。通常の照明下で校正(プルーフ)を承認し、最終の刷り上がりと比較し、色の問題は早い段階で指摘してください。その段階なら、1枚の刷版を刷り直すのは安く簡単です。
プリプレスの品質管理は、カラー印刷で最も安価な保険です。刷版が正しければ、刷り機は公平なチャンスを得て、承認した色がそのまま保たれます。それが、順調な本番と誰も予定していなかった刷り直しを分ける違いです。